まずは正式参拝。
それから戦国時代に信長に焼き払われてしまったこの神社に唯一残っている「山雄田興廃記」から、神社の由緒の話を聴いた。
宮路宮司さんの話は、子ども達の緊張を徐々にとかしていくのがわかる。
ああ!神社って誰でもが安心して尋ねられる場所だったのだろうと嬉しい気持ちになった。
日本の風土と深い関係を持つ営みや、その営みから生まれた文化を舞台で表現するこの舞台表現クラブ!
今年はどんな表現が生まれてくるのだろう?
宮司さん!!一日中大変お世話になりました。 ありがとうございました。
PS.地元の子ども達にこそ、こんな体験を提供したいと思いました。
舞台作品の創作活動に入る最終のフィールドワークは、美杉町小原地区の村田夫妻を頼って、稲刈り作業と地域探検をさせてもらった。
私はこの活動を始めて、小学生という成長期の子ども達に最も大切なことが「川」「里山」といった自然の中で時間を忘れて遊ぶことだと思う。
本当は月に一回や二回程度の活動であれば、そこを超える活動はできないような気がしている。
言い換えれば、心と体をやすめてよろこばせるのに、最低週に一回は、こういった自然の中で自由に遊ぶ時間が必要だと子どもたちを見ていて感じるということ。
フィールドワーク(まあ、半分以上は遊ぶ時間ながら)から始めることのできた今年の表現クラブの子どもたちとは、
つくる仲間として、このあと本番(12/5)までの時間が過ごせたら、と感じる一日だった。
ただただ、創作作業に励みたいと感じた一日だった。
台風が過ぎて久々の晴天となった。
芸術祭の舞台作品に関わる、人の生活と山の神さんの関係を情報収集し始めて4回目。
緊急事態宣言中ということもあり、子ども達自体が活動に参加できるのかどうか?を考える機会にもなったと思う。
今回は、クラブメンバーの「自分の暮らす地域の山の神さんと、その山の神さんの家となる山を探検したい。」という提案の実現となった。
山の神さんの家とされる みえ里山自然ふれあいの会さんが管理している公園でしばらく遊び、提案者の家のすぐそばにある山の神さんまで行ってみる。
公園から50メートルほどまっすぐ下った場所に山の神さんは祀られていた。
しっかりお守りされている様子だった。 12月の第一日曜日には簡単ながらお供え物したりおまつりをするらしい。
春には山から降りてきて田んぼを守り・・・・・・といった、田んぼは見当たらなくなった地域ながら地域で大切になれているようで安心した。
そのあと、白山町の子ども里山そうぞう学校の活動で関わった、山の神さんへと移動し舞台の創作活動をした。
コロナで、利用できる施設がなかったからなのだが、屋外で!、またみんなが世話になった山の神さんの前で、創作活動ができたことは何だか愉快な時間だった。
山の神さんはどう感じているのだろうか?などと話しながら活動は続いた。
前回の活動、「小野江神社」で、神主さんから教えてもらったの山神神事の話を思い出しながら、白山町二本木で神事の歌を紡いでいったこの時間は、
舞台活動の大きな収穫となった。
午前中、
津市白山町二俣の神社跡地を探検に、社はなくなっていても地域で大切にされているのがわかる。
選ばれて地域の生活と共に大切にされている場所、そんな神聖な空気感に浸るだけで子ども達は落ち着いていくように感じた。
お昼は、この地域の高齢者が耕作放棄地の活用につくった素敵な蓮池公園で食べ、そして遊び、
午後からは、地域の歴史研究の達人(森川正美さん)に、古来からの日本の心!祈りについて話をしてもらった。
まず、フィールドワーク+座学は、心と体の融合のようにバランスの良さを実感した。
そして、これからを生きる子ども達には、
日本独特の風習や文化に直接触れられる科目と、本当の環境問題(将来自分たちが大人になって生きる土台となる土壌の問題)に触れる科目を小学生のうちから取り入れてほしいとつくづく思った。
一緒に、見て聞いてに追って触って、、、、、、そしてお互いの顔を見て、ちょっと笑顔になって、こうなるとその場ではあまり言葉が必要ではなくなる。
でも、そこにいなかった人に話したくなった時、表現することは大切になってくる。
忙しい中、二俣の中森さんも歓迎に顔を見せてくれた。やっぱりすごく安心できる。
そして、一日応援に来てくれた内藤先生!
こういった高齢者の背中も、子ども達の中に残るんじゃないか?と思う。
始まりに、今日を待つ昨日の気持ちを子どもたちに聞いた。 それぞれ昨日のことを思い出しながら自分の言葉で伝えてくれた。大きくなったな!と思う。成長しているな!と感じる。
活動を終えて、子ども達の心と体を解放して感性の育みに助力したいと願うフィールドは、大人同士の信頼関係が最も大事!と改めて思った、頭ではよくわかっていること。
しかし、本当だな!!と実感できるまでには当然時間がかかる。
お世話になる地域の人、保護者、スタッフ、誰もがこの時は、子どもたちを見ながら行動できるか?ということ。 頭ではみんな知っている正しいあり方。
五年目を迎える子どもに関わる活動、
『今を生き、成長していく子ども達に何が必要なんだろう?』その問いが大人同士の間で共通していると感じる。
ありがたい、気持ちいい、嬉しい。
私たちスタッフに、「大丈夫だよ、安心してね。」という気持ちが生まれるから、子ども達も安心するのだろう。
当たり前の事! でもなかなか実感まではできなかった。 大人数では不可能かもしれない。(今年の舞台表現クラブは6名)
ま、これは体調と同じ、すぐわからなくなったり、苦しくなったりするだろうけど、子どもたちと一緒に探検をたのしみたいと思った。
今年は贅沢に、12月の舞台までしばらくの間、子どもたちと一緒に気になることを自分たちの足で紐解いていくという時間を持つ。
舞台活動の中でもやってみたかった理想的想像時間、初日を終えてワクワク感は強まった。
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